ヌワラエリヤ紅茶について~茶葉の特徴、味や飲み方まとめ~

ヌワラエリヤはスリランカ紅茶のひとつで、茶葉の産地名がそのまま紅茶の名前になっています。クオリティシーズンは12月~2月。発酵が浅く、緑茶に似た渋みと花のような香りが特徴です。ヌワラエリヤの茶葉の特徴や味、飲み方についてまとめました。

[1]ヌワラエリヤの気候風土

ヌワラエリヤはスリランカの中~南部に位置し、標高1,600m~2,000mの高地にあります。スリランカ紅茶産地の中で最も標高の高い産地で、ハイグロウン(高地産)とも呼ばれます。

昼間の気温は20~25℃、朝夕は5~14℃。朝夕はダウンなしでは寒いくらいで、この寒暖差がヌワラエリヤ特有のおいしさを生み出しています。

風・霧・強い日光という高地特有の環境の中で茶葉は育っているのです。スリランカというと常夏のイメージがある方も多いと思いますが、行ってみると驚くほどの高原の爽やかさ。

「紅茶によって生まれた避暑地」とも呼ばれ、リゾート地としても有名です。素敵なリゾートホテルも点在。特に製茶工場を利用した「Tea Factory Hotel」は紅茶好きなら一度は訪れたい場所です。

スリランカ(セイロン)紅茶の区分

スリランカでは製茶工場がある場所の標高によって、3段階に分けられています。

・ハイグロウンティー(高地産)
標高1,300m(4,000フィート)以上の製茶工場で生産される紅茶。スリランカ紅茶の中で高級品として扱われることが多い。ヌワラエリヤの他に、ウバ、ディンブラも含まれ、セイロン三大ハイグロウンティーと呼ばれる。

・ミディアムグロウンティー(中地産)
標高670~1,300m(2,000~4,000フィート)の製茶工場で生産される紅茶。

・ローグロウンティー(低地産)
標高670m(2,000フィート)以下の製茶工場で生産される紅茶。ルフナ。

 

[2]ヌワラエリヤ紅茶の特徴

実は、ヌワラエリヤには茶園が10もなく、生産量が少なく、そもそもとても希少な紅茶だったりもします。ヌワラエリヤの茶葉や水色、味、香りの特徴をまとめました。

ヌワラエリヤの茶葉の特徴

ヌワラエリヤの茶葉は半伝統的なセミオーソドックス製法でつくられることが多く、昔ながらのオーソドックス製法の途中でロータバンという機械をとおして葉を切断します。

ヌワラエリヤの茶葉は、その色が他の紅茶と異なり緑色を帯びています。ヌワラエリヤと他の紅茶との圧倒的な違いは、発酵時間が圧倒的に短い、というか発酵する工程がないことが多いのです。といっても、発酵してないわけではありません。

実は、茶葉は摘まれた時から発酵がはじまっていて、ヌワラエリヤも発酵をとめる火入れは最後の工程。なので、きちんと紅茶です。

ヌワラエリヤは標高2000mを超え、レタスなどの高原野菜も栽培される冷涼な地域。その地域特有の繊細な味を生かすため旬の時期=フレバリーシーズンの製茶時間は真夜中から朝!

日中気温があがる時間に製茶すると発酵がすすみ過ぎてしまい、ヌワラエリヤの繊細さが失われてしまうから。

そのように作られている旬のヌワラエリヤ茶は、他の紅茶とは異なる色をしているのです。その複雑&繊細な味と綺麗な色からセイロンティーのシャンパンといわれるヌワラエリヤ。

ヌワラエリヤティーの水色(すいしょく)

ヌワラエリヤティーの水色は綺麗な黄菊色や淡いオレンジ色。これも茶葉の発酵が浅いため、水色も薄めになるのです。ここで覚えておいてほしいのが、水色が薄い=味も薄いではないこと。水色が薄くても、きちんとおいしい渋み・旨味・香りが楽しめます。

ヌワラエリヤティーの味と香り

ヌワラエリヤティーの香りは「フラワリー」や「フルーティー」と表現されます。その複雑&繊細な香りと味、綺麗な色から「セイロンティーのシャンパン」ともいわれます。

味はしっかりした旨味と緑茶に似た渋み、そしてほのかな甘みが特徴。クオリティシーズン(12月~2月)に採れた茶葉は、青々としたさわやかな香りを帯びます。

緑茶に慣れ親しんだ日本人好みの味です。カレルチャペック社内でもファンの多いセイロンティーです。

[3]ヌワラエリヤ紅茶のおすすめの飲み方

ヌワラエリヤ紅茶はストレートで飲むのがおすすめです。ハイグロウンならではのフラワリーな香りとキレのよい渋み、ほのかな旨味、を甘み楽しむことができます。

淡い色合いからは想像できないですが、しっかりしたコクと渋みもあるのでミルクティーにしても◎。他の紅茶とは一味違った爽やかな香りのミルクティーに仕上がります。

ストレートティーのいれ方

1.汲みたての水を強火で短時間で沸かす。
紅茶のおいしさには「タンニン」を抽出する90℃以上のお湯が必要です。

2.温めておいたティーポットに茶葉またはティーバッグを入れる。
茶葉の量の目安は1人分ティースプーン1杯(1.5~3g)。細かい茶葉は中盛、大きい茶葉は大盛にすると◎。

3.ティーポットに1で沸かしたお湯を注ぐ(1杯分150~160mlが目安)。

4.BOPタイプで3分、OPタイプで5~6分を目安に蒸らす。
紅茶のおいしさである「タンニン」は一定のむらし時間により「カフェイン」と結びついてコクトまろやかさがでます。

5.茶葉の場合は、ティーストレーナー(茶こし)を使って茶葉をこしながら最後の1滴まで注ぐ。
ティーバッグの場合はよく搾る。
高品質&高鮮度の茶葉には最後の1滴においしさのエキスがつまってます。

6.お気に入りのティーカップでどうぞ。

<ストレートティーをおいしくいれるコツ>
・茶葉の量の‟さじ加減”を覚える
好みに合わせて量を調整できたらティーマイスター!

・沸騰したてのお湯をつかう
紅茶のおいしさはお湯の温度がポイント

・蒸らし時間を正確に計る
しっかり蒸らして、紅茶のおいしさをひきだします。

・最後の1滴まで注ぎきる
おいしさエキスをしっかり堪能しましょう。

ミルクティーのいれ方

1.汲みたての水を強火で短時間で沸かす。

2.温めたカップかポットに人数分の茶葉を多めに入れる。ティーバッグは+1つでも。

3.ミルクの分を引いた量の沸騰したてのお湯をそそぎ、ゆっくり4~5分蒸らす。

4.軽く温めたミルク(200mlを電子レンジで1分程度)を加え、さらに2分蒸らす。

5.茶葉をこす(ティーバッグは取り除く)。

6.お気に入りのティーカップでどうぞ。ミルクティーには厚みのあるマグもおすすめです。

<ミルクティーをおいしくいれるコツ>
・茶葉は多めに
ミルクに負けないようにたっぷりと

・必ずお湯の中で十分に蒸らす
ミルクだけの中では絶対に煮出さず、紅茶の味をきちんと出す

・ミルクは高温になるまで温めない
ミルクの高温で出てしまう臭み(イオウ成分)が紅茶の風味を消さないように

[4]おすすめのヌワラエリヤ紅茶

デイリーシリーズ20p|カレルチャペック ヌワラエリヤ

こちらもフレバリーシーズン(数週間程度)の手摘み茶葉を100%使用。「稀」+「若」+「キレ」が揃ったヌワラエリヤティーで、どんな飲み方でもおいしく飲むことができます。まずはぜひストレートティーで♪こだわりの個包装ティーバッグで鮮度も抜群です。

[5]ヌワラエリヤ紅茶を楽しもう

独特のフラワリーな香りと緑茶のような渋みと甘みが特徴のヌワラエリヤティー。濃いめはもちろん、薄くだしてものびが感じられるのは高品質と鮮度の証。

あんこを使ったお菓子やお煎餅など和菓子との相性は抜群。おにぎりのお供にもおすすめ。主張し過ぎない香りなとキレの良い後味は、一緒に食べるフードのおいしい余韻を残してくれます。

ちょっと疲れている時に倍の湯量でいれるのもおすすめ。しっかりと香りでリラックス、優しくきちんと味を堪能できます。

甘みなしの炭酸水にティーバックを入れて一晩。ノンアルコールシャンパン風のウエルカムドリンクにもまだ飲んだことがない方はぜひ一度飲んでみてくださいね。紅茶の楽しさが広がります。

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