アッサムってどんな紅茶?特徴やおすすめの飲み方を知って美味しく飲もう

アッサムティーを飲んだことはありますか?収穫時期や製造方法によって味や香りが異なるので、飲み方を変えるとより美味しく味わうことができます。今回はアッサム地方の気候や茶葉の特徴、おすすめの飲み方などをご紹介!ぜひご自宅で美味しいアッサムティーを♪

[1]アッサムとは?

「アッサム」は、インド北東部にある世界最大の紅茶の産地「アッサム地方」で収穫される紅茶です。

世界最大の生産地として知られるインドで、全体の生産量の約半分を占めているのが「アッサム」であり、豊富な雨量や高温多湿といった紅茶に最適な気候によって、濃厚で独特の甘い香りをもつ紅茶がつくられています。

ストレートでは、発酵が深いのでコクばかりを感じる場合がありますが、ミルクティーにすることで完全にミルクと融合し“パーフェクトなミルクティー”となります。

収穫シーズンは長めの3月から11月までとなっており、シーズンによって変化する茶葉の風味もアッサムの魅力のひとつです。

アッサム地方について

アッサム地方はインド東部に位置する78,000㎢の広大な平野です。周囲の山々と季節風の影響で大量の雨が降り、川の水蒸気が雨や霧となって茶葉を湿らせます。

この多湿な環境がアッサム特有の深みと渋み、色を生み出しています。

アッサム地方が茶の産地となったのは1839年。密林が切り拓かれて茶園が作られ、大農経営方式のプランテーションができあがりました。

紅茶の栽培を可能にした「アッサム種」

紅茶の茶樹には、「アッサム種」、「中国種」、「クローナル種(ハイブリッド)」の3種類があります。アッサムの茶樹である「アッサム種」が発見されなければ、インドで紅茶の生産は行われなかったかもしれません。

インドに自生していたアッサム種が発見されたのは1823年のことであり、それまでイギリスによって栽培が進められた中国種の茶樹はインドでは育たず、紅茶の生産は困難なものとなっていました。

アッサム種が発見されたことでインドでも紅茶の栽培が可能となり、世界最大の紅茶生産国にまで成長を遂げたのです。

アッサム以外のインド紅茶

世界最大の生産量を誇るインド紅茶には、「アッサム」の他に「ダージリン」「ニルギリ」「ドアーズ」といった産地があります。インド紅茶の生産量は世界一で、生産量だけでなく国内での消費量が8割と多いため、あまり輸出されていないことも特徴です。

海外に出回るのは主に高級品のみで、生産される多くの紅茶が国内消費用となっています。そのため、紅茶の風味のオリジナリティーが守られており、産地名である「ダージリン」や「アッサム」がブランド化できているのです。

また、ダージリンなどはスリランカと比べ、一年中収穫ができる気候ではありません。一定期間茶樹が休むことで、おいしさが蓄えられ強く豊かな風味となります。ちなみに、ダージリンは「中国種」がはじまりです。中国種の茶樹は、気象条件からダージリン地方でのみ育ちました。

現在ではクローナル種も同じダージリンで育てられており、さらに茶園ごとの仕上げにより様々な味となっています。同じダージリンという名前でも異なる風味を感じるのはそのためです。

アッサムとダージリンの違い

アッサムとダージリンはどちらもインドで生産されている茶葉ですが、以下の点が異なります。

・アッサム :インドのアッサム地方に自生していた茶樹、主にCTC製法
・ダージリン:中国種、オーソドックス製法

アッサムの一部はOP製法で作られています。

[2]アッサム茶葉の特徴

飲み方ミルクティー(ホット・アイス)※ストレートアイスティーはNG、ただし上質なリーフならストレートもありかも収穫シーズン3月~11月おいしくなる時期4月中旬~6月頃に最良の茶葉が収穫される

アッサムの特徴
産地 インド北東部、アッサム地方
茶葉 黒褐色、粒状のCTC製法の茶葉が90%以上。とくに上質なものが取れた場合、リーフに仕上げることがある
香り モルティー(麦芽香)、カラメルのような香り(それほど強くない)
しっかりとしたボディで膨らみのある甘さ
水色 深く明るさのある赤(収穫シーズンで水色が変わる)

アッサムは茶葉の仕上げ方で飲み方が変わる

アッサムは、茶葉の約90パーセントがC.T.C.製法で作られています。イギリス人が開拓した地方で、国民の90パーセント以上がミルクティーを飲むというお国柄。そのため、ミルクティー向きのC.T.C製法で仕上げられているのが特徴です。

【CTC製法】
CRUSH(つぶす)、TEAR(引き裂く)、CURL(丸める)という工程の製法であり、細かい粒状の茶葉となります。CTC製法の茶葉は成分が抽出しやすいため、ティーバッグ用やブレンド用として最適です。ミルクティーはもちろん、インド国内では主流である“チャイ”にしても豊かな風味を味わえる茶葉となっています。

【オーソドックス製法】
オーソドックス製法は上質なものが収穫された場合のみ作られ、ごくわずかです。その場合には「アッサム」の魅力を存分に味わえるストレートでいただいて、他の紅茶と比較してみてください。

※オーソドックス製法とは
…昔ながらの人手による伝統的な製法を機械で忠実に再現した方法。ダージリンは主にこの製法。

[3]アッサムティーのおすすめの飲み方

アッサムティーはミルクティー(ホット・アイス)で飲むのがおすすめです。ストレートアイスティーは発酵が深いためコクばかり感じるので基本的にはNG。

ただし上質なリーフならストレートでも美味しく飲めることも。収穫シーズン3月~11月の内、おいしくなる時期は4月中旬~6月頃で、この時期に最良の茶葉が収穫されます。

キャンブリックアイスティ―もおすすめ

キャンブリックとは、亜麻のこと。亜麻色のキャンブリックティーをアイスで作ってみましょう。

アッサムはクリームダウンを起こしやすいため、アイスティーには向いていないとされています。しかし、アッサムだからこそ楽しめる“アイスミルクティー”は絶品です。

作り方はとても簡単で、たっぷりの茶葉と長めの抽出時間で紅茶をいれたら、氷の入ったグラスに一気に注いでクリームダウンを起こします。

そして、たっぷりのミルクと甘みを加えれば完成という手軽さです。甘みをプラスすることでさらにコクが出ます。個人的には蜂蜜がおすすめです。

[4]カレルチャペックのアッサムティー

カレルチャペックのアッサムティーは芳醇な香りと濃厚な味わいが特徴です。CTC製法で作られた茶葉なので、短時間で茶葉の美味しさを抽出することができます。

・内容量 :カップ用ティーバッグ(個包装) 1.2g×20p
・原材料 :紅茶
・原産国 :インド
・賞味期限:半年以上
・保存方法:高温、多湿を避けて保存

ニルギリもおすすめ

「ニルギリ」は、C.T.C.がほとんどで、ややスムーズな口当たりが特徴。飲みやすい仕上がりのものが多いです。

ごくまれにダージリンのように「頑張って」仕上げているものもあり、カレルチャペック紅茶店では、そういうお茶のみ仕入れています。

[5]アッサムの“ミルクティー”をぜひ一度ご自宅で♪

アッサムが育つインドは国土が広く、他の生産国に比べて産地ごとの気象条件、仕上げ方、茶樹の種類に違いがあります。収穫期が限られているため、エキスが濃く、地方により個性が際立つのも特徴のひとつ。ミルクティーなら「アッサム」、香りや爽やかさを楽しみたい方には「ダージリン」がおすすめです。ぜひ一度ご自宅で作ってみてくださいね♪

  • «
  • »
  • 最近の投稿