お客さま目線で紅茶を味わうテイスティング方法
「カスタマーズ・ウェイ」

東京・吉祥寺の本店2階には、自然光が差し込むサンルームのような部屋があります。ここは海外で買い付けた茶葉の水色と香り・味を見極めるテイスティングのための部屋。

ここで行われるのは、とてもクリエイティブな作業。ひとすくい茶液を空気とともに、「ズッ」と音を立てて上顎に叩きつけるように吸い上げます。腔内で茶液を霧状にすることで、香りと風味を正確に判断できるのです。茶葉の味を確認し、どのようなブレンドにするかの商品イメージを膨らませていきます。
続いて山田はティーカップを用意。「カスタマーズ・ウェイ」という、お客さまと同じ気持ちと立場で紅茶を味わう独自のテイスティングスタイルで、改めて香りや風味を確かめます。

山田:「誰かとおしゃべりしながら、一杯の紅茶を30分や1時間かけてゆっくり飲むこともあるでしょう。冷めた紅茶でも美味しく飲んでほしいから、お客さま目線でのテイスティングは欠かせません」
専用のテイスティングカップでテイスティングした時は美味しく感じた紅茶が、ティーカップで飲んだ時や冷めた状態で飲んだ時には、別物のように味が変わることもある。
山田:「茶園で飲んだ鮮度の高い紅茶のおいしさを、いかにお客さまのティーカップの中で表現できるかに全力をかけてます」
「失敗した」そう思うこともたくさんある。しかしそんな失敗も全て山田のキャリアとして消化されています。